結の場の支援ポイント

参加者募集の際のポイント

ポイント 1. 支援主体起因
支援主体は、多様な機関と連携し、事業者の潜在的なニーズの掘り起こしを行う
開く閉じる

●事業者の潜在的なニーズの掘り起こしにおいては、多様な経営支援機関と連携することが重要です。

●結の場に参加した事業者アンケートでは、結の場を知ったきっかけとして「関係機関からの案内」と回答した事業者が78%を占めており、経営支援機関を始めとする関係機関からの情報提供が事業者の参加を促していることがうかがえます。なお、案内を受けた関係機関の内訳を見てみると、商工会議所・商工会の割合が最も多くなっています。

  • 【結の場を知ったきっかけ】

    【結の場を知ったきっかけ】
    出典:復興庁新ハンズオン支援事業・結の場に関するアンケート より
  • 【関係機関からの案内の内訳】

    【関係機関からの案内の内訳】
    出典:復興庁新ハンズオン支援事業・結の場に関するアンケート より
ポイント 2. 事業者起因
事業者は、結の場に参加して実現したい目的を明確にする
開く閉じる

●事業者は、結の場に参加して、支援提案企業と何を実現したいのかという参加の目的を明確にしておくことが重要です。

●例えば、次のような目的が挙げられます。

◆自社の新商品の売り方について、商品に共感した上で助言してくれる支援提案企業とつながりたい。

◆自社製品を一定のまとまった量で取引してくれる支援提案企業を見つけたい。

◆知名度の低い商品・素材の知名度を上げるため、売り方の助言をしてくれる支援提案企業と取引をしたい。

図2-3 結の場参加の目的イメージ

図2-3 結の場の参加目的の例

ポイント 3. 支援主体起因
支援主体は、事業者が結の場での具体的な成果を思い描くために必要な情報を
可能な限り提供する
開く閉じる

●支援主体は、事業者が結の場に参加する際に、具体的な成果を思い描いてもらうために必要な情報を提供することが重要です。

●結の場に参加した事業者アンケート結果によれば、事業者が結の場参加に当たり、不足していたと感じる情報として、支援提案企業が「提供する支援の内容(39%)」、「支援によって期待できる効果(29%)」が多く、事業者への支援提案企業に関する情報提供が有効であることがうかがえます。

●また、支援主体は、支援提案企業による過去の助言事例等から支援提案企業が提供するソリューションや支援対象とする業種・業態、それにより期待される効果等を踏まえて、支援提案企業に関する情報を提供することが重要です。

  • 【結の場参加に当たり、
    不足していたと感じる情報】

    【結の場参加に当たり、不足していたと感じる情報】
    出典:復興庁新ハンズオン支援事業・結の場に関するアンケート より
ポイント 4. 支援主体起因
申請書を、結の場への参加目的を再確認するための仕様にする
開く閉じる

●申請時点において、事業者の結の場への参加目的や自社の課題等が不明瞭である場合、支援提案企業とのマッチングにミスマッチが生じ、成果に至らないこともあります。

●申請書の仕様を工夫することで、事業者が結の場への参加目的を明確化したり、再確認したりする効果を促すことが期待されます。そのため、例えば支援提案企業から受けたい助言内容や実現したいことといった項目を申請書に設けておくことが重要です。

●また、支援主体においては、事業者の申請書を確認した際、参加目的が不明瞭な場合には、事業者の参加意図や思い等を問いかけて確認することも重要です。

事前準備のポイント

ポイント 5. 事業者起因
事業者は、結の場当日までに、結の場を通じた「ありたい姿」を整理しておく
開く閉じる

●事業者は、結の場当日までに、結の場を通じて目指す目標を明確にしておくことが重要です。

●結の場では、幅広い業種・業態の支援提案企業が参加するため、例えば従来の商談方法では思うような成果を挙げることができない場合もあります。

●そのため、結の場への参加目的や結の場を通じて目指す目標を明確にし、事業者としてのぶれない軸を確立しておくことで、支援提案企業から幅広い視点からの助言や提案等を引き出すといった効果が期待されます。

ポイント 6. 支援主体起因
支援主体は、結の場参加の際に、事前に準備しておくべきことや結の場が提供する
支援の範囲を事業者に伝える
開く閉じる

●支援主体は、事前準備として事業者があらかじめ行っておくべきことを伝えるとともに、必要に応じて、セミナーの開催や資料作成に係る助言等の支援を行うことも重要です。

●準備段階においては、結の場で事業者がどのような支援を受けられるかをイメージし、認識できていることが重要です。

●また、マッチング精度の向上や結の場での効果的な意見交換につなげるためにも、支援主体は、事業者及び支援提案企業の情報を収集し、それぞれの情報を双方に提供することが重要です。

<事前準備フェーズでの支援の流れ>
①事業者に対する支援内容等の説明(結の場当日までのスケジュール・支援内容・支援提案企業に対する期待と支援主体の役割)※支援提案企業にも同様の趣旨を説明
②参加目的・結の場の目標の再確認
③マッチング情報の提供(事業者・支援提案企業双方に共有)
④マッチング希望の優先順位等の確認
⑤マッチング先の情報を踏まえ、ファシリテーターと事業者の間で当日の目標の擦り合わせ、プレゼン資料の作成支援

●結の場に参加した事業者アンケートでは、結の場の開催前に受講したいセミナーのテーマとして、「商品のPRやマーケティング」、「営業ノウハウ」、「事業計画の策定」との回答が多く寄せられました。

  • 図2-4 結の場の当日スケジュール(事業者A社の例)

    図2-4 結の場の当日スケジュール
    (事業者A社の例)

  • 【結の場前に受講したいセミナーのテーマ】

    【結の場前に受講したいセミナーのテーマ】
    出典:復興庁新ハンズオン支援事業・結の場に関するアンケート より

結の場当日のポイント

ポイント 7. 支援主体起因
意見交換の円滑な進行を促すため、ファシリテーターを配置する
開く閉じる

●結の場の円滑な進行を図るため、支援主体や専門家等がファシリテーターの役割を担います。

●ファシリテーターは、事業者の参加目的や実現のための目標などを踏まえ、事業者のニーズに沿った会話が展開されているかに、できる限り留意しながら進行を行います。

●ファシリテーターは、会話が行き詰まった際などに、話のきっかけを生み出すことができるよう、事業者と支援提案企業の双方に対して問いかけを行うことが重要です。また、会話の中で双方の認識に齟齬がある場合なども、問いかけにより軌道修正を図ることも重要です。ファシリテーターは、効果的な問いかけを行うため、例えば以下のような内容を事前に把握した上で臨むことが効果的です。

ファシリテーターが事前に把握しておくとよいと考えられる事項の例

フォローアップの際のポイント

ポイント 8. 事業者起因
事業者は、結の場の開催後、支援提案企業との関係を継続し、
取引や連携につなげるため、主体的に行動する
開く閉じる

●結の場後、事業者は支援主体や支援提案企業からのアプローチを待つことなく、事業者自身で支援提案企業に連絡を行い、関係の継続を図るなど、主体的に行動することが重要です。

●こうした事業者の行動を促すため、支援主体は進捗確認やフォローアップ、支援提案企業のコンタクト先の情報提供といったサポートを行うことが重要です。

【事業者の状況】【支援主体として考えられる支援の例】